NHS(英国国営医療サービス)の不妊専門外来では、IVFに先立って子宮や卵巣の一般的なチェックをするために生理3-5目にベースラインエコーをする。その時に、私は直径2cmの卵巣チョコレートのう胞(cyst)が見つかった。また、子宮後屈と左の卵巣が子宮にくっついているという所見もあった。そこでエコーを担当した
SpRのS医師から、6週後にもう一度エコーをして、まだシストが残っていれば、IVF前に腹腔鏡検査(ラパロスコピー)が必要だと言われた。ラパロで、チョコレートのう胞を取り、癒着があれば剥がしておくとのことである。しかし、IVFをするというのに、ラパロは必要なんだろうか?
IVFのメリットは、不妊の原因である卵管通過障害と、卵管采の排卵された卵の取り込み障害をスキップして治療できることである。例え、子宮内膜症で癒着があったとしても、子宮に受精卵を戻すわけだからあまり関係あるとは思えない。そこで、IVF前にラパロを受けるメリットとデメリットを考えてみた。
【メリット】
・子宮内膜症病変があった場合、それを治療することで、内膜症が原因によるホルモンの問題や、着床障害の原因となる内膜症からの様々な炎症物質などを減らせる可能性がある。
・子宮内膜症の重症度は、自覚症状やエコーでは評価が難しい。実際に開けてみることで、より正確な判断ができる。
・子宮卵管造影も同時に出来る
【デメリット】
・手術に伴う麻酔や感染、出血などのリスクを伴う。
・医師の技術による差が大きい。さらなる癒着や不妊傾向を生み出すことがある。イギリスの医師の評判の情報が入りにくい。また、NHSでする場合は、医師の選択が出来ない。
・時間がかかる。ラパロをするに当たり、現在待ち時間が6-8ヶ月、そして手術後数ヶ月IVFまでに期間を置かなければならない。
・子宮内膜症が軽症だった場合、開けたのみとなる可能性もある。2cmのチョコレートのう胞は比較的小さく、摘出する意義があるかどうか微妙である。
何よりも、時間のロスと信頼できる医者にしてもらえるかどうか分からないということが、一番気がかりである。そこで、セカンドオピニオンをとることにした。
セカンドオピニオンをお願いしたのは、非常に経験のある有名な産婦人科医。いただいたアドバイスを要約すると以下の通りであった。
1)腹腔鏡をIVF前にするべきかどうか?
答え:もしIVFをすぐにする予定であれば、ラパロの必要はないだろう。年齢(36歳)や8年の不妊歴を考えると、これ以上不妊治療が遅くなることは妊娠のチャンスを減らすだろう。例えば、ラパロで癒着をはがしたりと治療した場合、その後6-12ヶ月は自然妊娠できるか経過をみることとなる。これは年齢を考えた時に適切な選択とは考えられない。
2)誰が腹腔鏡をするのか?今まで、コンサルタントに会ったことがないのだが…。
答え:ラパロは通常コンサルタント、或いは上級研修医(SpR)、上級クリニカルフェローがコンサルタントの指導のもとに行われる。手術はモニターをみながらの操作で、手術室にはたくさんのスタッフがいるので、施術者による治療の差は起こりにくいだろう。
3)待ち時間に関しては?年齢が心配なのだが…。
答え:ラパロをするなら、しばらく待たなければならない。ラパロ後にIVFをするならばさらに待ち時間が増える。私としては、可能な限り早くにIVFをすることをお勧めする。
彼の意見は、私の直感と全く同じであった。やはり年齢が気になる。不妊治療は年齢との勝負なのである。心の中では、、このまま日本でのIVFを進め、もし数回しても結果がでなければラパロも考えようと思う。念のため6週間後のエコーの際に、もう一度IVF前のラパロのメリットとデメリットに関しての意見を聞いてみよう。
とはいえ、ラパロを万が一するとしても待ち時間は6-8ヶ月…。ってことは、とりあえず待機リストに登録しておいて、その間にゆっくり考え、何回かIVFするということもありかな?!なにかと待ち時間の多いNHS。今回はその特性を上手く利用できそうだ!

医師の門戸をたたいてから---1年3ヶ月経過
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ただ今、ドイツ在住、こちらで不妊治療してました。
ラパロの待ち時間が6−8ヶ月とは驚きました。
大変だと思いますが、がんばってくださいね。応援してます。また遊びにきますね。